プランニング・ポーカーって何ぞや!?工数算出にこんな手法が!
こんにちは!
前回に引き続き、プロジェクトマネジメント部の美保です。
本ブログの運営メンバとして、更新管理など担当しています。
エンジニアメンバーへの突撃インタビュー企画第2弾は
ダイレクト技術戦略部の座安朝秀さん(以下、Zさん)。
プランニングポーカーという開発手法について、お話を伺ってきました!
自分がやらなきゃ誰がやる!?
――Zさん、この度はインタビュー企画にご協力いただき、ありがとうございます。
まず、これまでの経歴や現在の業務内容について簡単にお話しいただけますでしょうか。
Z:2015年4月より旧LUXA社にJoinし、au WALLET Marketの立ち上げに携わってきました。
現在はLUXAサービスに関わるシステム全体の開発、アーキテクチャの策定等を担当しています。
チーム内の要件を取りまとめて、メンバーに指示を出す役割も担っています。
――10月からはグループリーダーとしてもご活躍されていらっしゃいますよね。
役割が増えた今、仕事上でモチベーションが上がるのはどんなときでしょうか?
Z:そうですね~…。。
自分がやらなきゃ誰がやる!?的な状況下では、気持ちが盛り上がります。
自身のミッションとして、サービスがスピーディーに開発できる体制、仕組みを作ることを目指しているので、
メンバーが良いプロダクトを素早く作れるような環境を作ることに全力を注ぎたいと思っています。
――素晴らしい!普段はクールな印象のZさんですが、熱い思いが伝わってきました!
そんな中、プランニング・ポーカー*1という手法を導入しようと思われたきっかけは何だったのでしょう?
プランニング・ポーカー合宿のはじまり!
Z:とあるプロダクトで、工数算出をしなければいけない状況があって。
これまで、自身が算出する工数と他人が算出する工数のギャップが激しいという
課題を抱えていたので、実際に手を動かして作業するメンバーとの擦り合わせが必要だと感じていました。
バッファを積みすぎる状況を回避したい、かと言って無理な工数も出したくないと思っていましたね。
――なるほど。そんな課題を一気に解決してくれるのがプランニング・ポーカーだったと。
具体的にはどんなやり方で実施されたのですか?
Z:別途社外会議室を貸し切り、他業務が入らないよう、丸1日合宿のような形式を取って集中的に行いました。
参加メンバーは合計で7名程度(自分の他に検証を実施するテストチーム+実際の作業を行うメンバー)です。
~やり方~
①まず、相対的な見積となるよう、ベースのタスクに対する工数(ポイント)を決めます。
②実施するタスクの工数(ポイント)がどれくらいか?各自でカードを提示します。
③提示ポイントに差があった場合、都度話合いをし、精査していきます。
上記①~③をタスク毎に繰り返し実施します。
1タスク5分程度でサクサク進むかと思っていましたが、
初回ということもあり、1タスクにつき15~20分程度かかりました。
メンバーの知識レベルにバラつきがあったこともあり、
実際は1日使って実施するつもりだった90タスクのうち、半分も消化できませんでした。。
――なんと…!活発な議論がなされた証拠ですね。実際やってみて、どんなメリットや課題が見えましたか?
Z:良かったのは、チームビルディングの一環として、メンバー間でナレッジの共有ができたことです。
今回テストチームも入ったので、テスト的な観点も工数見積もりに入れることができました。
また、自身がファシリテートしたことで、特定のメンバーが発言し続けるなどの偏りはなかったです。
改善点については、メンバーに対しての事前知識のインプットができていなかった点でしょうか。
思いの外、事前共有に時間がかかったため、プロジェクトの全体概要を予め伝えておけばよかったです。
(概要、要件説明に午前中丸々使ってしまい)実質のプランニング・ポーカーは午後から2~3時間の実施となりました。
――対象プロジェクトに対して、全員が近いインプットを持って臨めるとベターということですね。その他、振り返ってみていかがでしょうか?
根拠のないバッファがなくなり、個々の生産性が読めるように!
Z:プランニングポーカーで出す工数は標準的な工数になってきます。
ベテランの工数、新卒の工数。属人化した工数でなく、作業に対しての純粋な工数になってくるはずと考えています。
(ベテランになればなるほど、バッファ積まれがち。笑)
また、裏の目的として「個人個人の生産性が図れるようになる」というのがあります。
(標準的な工数に対して早く終われる人は生産性が高い等)
これらを数値化して、業務委託の方の評価に出せればよいなぁと考えています。
既にフロント側でも実施していますが、今後も推進していきたいです。
――個人の生産性を図れるようになる、という副次的な効果まで…!是非全社的に取り入れたい手法だと感じました。最後に、今後さらにやっていきたいことがあれば教えてください。
Z:ナレッジを共有する仕組みをもっと取り入れていきたいと思いますね。
旧LUXAのナレッジはドキュメントが混ざっている状態なので、
旧KCF分も合わせて有効活用できるようにしていきたいです。
aCLとして合併したので、お互いの良いところを共有、活かせるような仕組みを今後も作っていきたいと考えています。
――良い部分を組み合わせて、さらなる効率化を目指していきたいところですね!本日は、お時間いただきありがとうございました!
Z:ありがとうございました。
型にとらわれず、常に革新的なアプローチで開発メンバーをリードし続けるZさん。
プランニング・ポーカーは、単なる工数見積もりにとどまらず、
チーム間での意識の擦り合わせやプロダクトの品質を保つ意識を各自が認識できる
大変有意義な手法だと感じました。
次回のインタビューもお楽しみに!
*1:プランニングポーカーとは、「1、2、3、5・・・」といった数字が書かれたカードを使って、タスクの規模を相対的に見積もる手法。まず、作業を行うメンバーを集めそれぞれにカードを配り、その後それぞれのタスクに対して開発を担当するメンバーが思いのままに数字のカードを出し合う。